今月18日に、林芳正外務省が中国側から訪中の要請を受けていたことが明らかとなりました。
なお、承諾するかどうかは現段階では決まっていないようです。
そもそもなぜ中国は林氏を招き入れたがっているのでしょうか?
王毅国務委員兼外相が林氏に招請した目的・理由、中国との関係についてもまとめてみました!
中国が林芳正に訪中要請した目的や理由は?
【林芳正外相の訪中 中国が要請】https://t.co/u1sfMkDTQW
林芳正外相は21日のフジテレビ番組で、中国の王毅国務委員兼外相と18日に行った電話会談で、訪中の招待があったと明らかにした。具体的な日程に関しては「まだ何も決まっていない」と説明した。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 21, 2021
中国訪問の目的は、主に中国と他国との外交関係を友好にしていくことにあります。
しかし、今の日本(世論)にとって中国は自分たちの領土である尖閣諸島を侵されている問題しかり、新型ウイルスの元凶というイメージがあるなど、あまり良い印象が無いことは確かですね。
こういった問題をうやむやにしながら仲良くしましょうと言われても、にわかには納得しづらい、というのが実情です。
さて、中国が今回訪中要請した理由についてみていきましょう。
北京オリンピック2022
訪中要請の話題と並行して注目を集めている問題にバイデン大統領による「外交的ボイコット」があります。
バイデン氏は政府関係者を北京現地に派遣しない方針です。
(代表選手は派遣するとのこと)
こうした中国へのアメリカの対応は、北京オリンピック開催に悪影響を及ぼす可能性があります。
アメリカのこのような政策の背景にはウイグル問題への懸念があります。
また、同様の問題に懸念を示すヨーロッパの国々でもボイコットが拡大しています。
このままアメリカがボイコットにかじを切った場合、欧州でも連鎖的に同様の措置がとられることが予想されます。
その最悪の事態を避けるために、日本のおえらいさんを招き入れ、少しでも悪い流れにブレーキをかけるということでしょう。
訪中の歴史
中国訪問が最も注目されたのは「米大統領ニクソンの訪中」でしょう。
そのときは「ニクソンが中国に行く」という新たな政治用語も誕生したほどです。
冷戦下に行われた訪中で、結果的に欧米は、ベトナム戦争集結・ソ連への牽制・勢力均衡といった目標を達成しました。
訪中は、当の二カ国だけでなく周辺の諸外国にも影響を及ぼす儀式なのですね♪
日本においては、田中角栄氏が訪中し、そのとき来年で50周年を迎える「日中国交正常化」も定められています。
これまで安倍総理・河野元外務省・野田総理・麻生総理・小泉総理・福田総理などが訪中してきました。
しかし、近年は訪中に対する世論の批判を懸念し、ひた隠しにする傾向もあります。
外交のメリット
最近の中国にとって最大の関心事は「北京オリンピックの予定通りの実施」であることは分かりますが、訪中など「政治家の上層部が他国と意思疎通」することによって経済交流促進などの効果も期待できます。
日本と中国の関係性は悪い?
今の日本と中国の関係は決して友好的なものとは言えず、緊張状態にあるということができそうです。
仲があまりよくないんですね。
経済的な観点で見ると、お互いに重要な貿易相手だといえ、両者どちらかの梯子が外れると、一方に小さくない悪影響が出ることとなります。
しかし、日本からすると、今や経済大国となった中国に外交関係を切られると、その逆よりも厳しい状況になるのは自明ですね。
また、対日・対中感情の推移をみると、
中国の日本に対する悪い印象のポイントが大幅に増加した一方で、良い印象のポイントが反比例的に大幅減しています。
対する日本の中国への印象については、良い印象のポイントは近年徐々漸減しており、悪い印象は反対に漸増を示しています。
様々な観点から対立関係にあるといえ、オリンピックどころではないような気もします。